視覚は多くの学者によって研究されてきた古くて新しい学問で、アリストテレス、ニュートン、ヤング、ヘルムホルツ、マッハといった著名な人々の名前も視覚生理学関連のテキストに現れています。現代の視覚生理学研究は1920年代に感覚神経の活動がインパルスと呼ばれる電気信号の発生として客観的にとらえられるようになって以来、分子生物学の進展とも相まって感覚受容から感覚成立までの一連の過程が、分子レベル・細胞レベルでも解明されつつあります。
視覚生理学の授業では、視細胞で受容された光が電気信号に変換される機構、電気信号が神経回路で処理されながら大脳の視覚野へ伝えられる様子、視覚野ではさらに高次の統合・処理を受け感覚が成立することなどを解説しています。また、本授業では「常に疑問を持ち自ら考える」ことがいかに大切かであるかを、研究の歴史をふり返りながら理解していきます。

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